「数学は暗記だ。」の本当の意味。

                                                    皆さんも一度はこの問いについて考えたことがあるでしょう。<br />僕のクラスでも「数学は暗記かそうでないか」に関して、授業中に小さい議論になったことがあります。&nbsp;<br /><br />そもそも、数学者にとっての数学と、テストに追われている学生の数学とでは、だいぶ数学に対する感覚が異なると思います。<br />&nbsp;<br />数学者は、あらゆる公式、法則などを熟知した上で研究しています。<br />しかし中学生や高校生は、<span style="color: #ff0000;">あらゆる公式を覚える段階</span>です。<br />&nbsp;<br />高校生のテストでは、教科書の公式を暗記して、当てはめれば正解にたどり着けることが多いと思いますが、応用問題が解けるかどうかはその人の能力によります。<br /><br />だから、数学は、「<strong><span style="color: #ff0000;">暗記もあるし、暗記だけじゃないところもある!!</span></strong>」<br /><br /><br />ということもありますが、<br />今回僕が言いたいのは、そんな薄っぺらいことではないのです。<br /><br />皆さん、一度考えてみてください。<br /><br /><br />あなたは、「<strong><span style="color: #0000ff;">歴史は暗記である</span></strong><span style="color: #0000ff;"><span style="color: #000000;">」と、一度でも言ったことがありますか?<br /><br /></span></span>おそらくそんなことはいちいち言わないのではないでしょうか。<br />なぜ言わないのですか?<br /><br /><br />そう。<br /><br /><br /><br />少なくとも学生のテストにおいてはそんなこと、 <strong>当たり前</strong>だからです。<br /><br />例えばあなたは、<br />「人間とは、生物だ」って言いふらしたことがありますか?<br />生物だなんて、当たり前ですよね。<br /><br />人は当たり前のことは口に出さずとも分かるので、<br />いちいち「歴史は暗記だ」などとは言わないのです。<br /><br />ではなぜ数学は「暗記である」と言われているのでしょう。<br /><br />これは、<span style="color: #ff0000;"><strong>暗記でない部分がほとんどだから</strong></span>ではないのでしょうか。<br /><br />意味不明ですか?<br /><br />つまり、わざわざ暗記であるということを、「<strong>意識</strong>」しているのです。<br /><br />先ほど書いた通り、人は当たり前のことは意識しません。<br />歴史は暗記だってことは誰も言わないのに、<br />数学だけ暗記だって言うのはおかしいと思いませんか?<br /><br />極端な例で、もしも学校の歴史のテストが、<br />「池田内閣の所得倍増計画が成功した理由を考えて述べよ」<br />というめちゃ難しい問題ばかりだったら、<br />「歴史は暗記ではない」っていう人が出てくるでしょう。<br /><br />数学が暗記であると意識しているということは、すなわち、<br /><strong>数学は暗記じゃなく、難しいと感じる人が多いから、<br />&nbsp;<span style="font-size: large;">励ましの意図を込めて言ったのではないでしょうか。<br /><br />&nbsp;<span style="color: #ff0000;">要するに、数学は暗記ではないのです。</span></span></strong><span style="font-size: large;">&nbsp;</span>