国鉄ハイウェイバスのあらまし

                                                    <span style="font-size: medium;">  我が国における高速バスの歴史は、1964年10月に開業した名神高速系統(名神ハイウェイバス)が【ことはじめ】となっています。名神の開業から五年後の1969年6月に東名高速系統(東名ハイウェイバス)が開業しましたが、両系統の初期車には違いがあります。それは「冷房装置の稼動システム」です。<br />  名神系統用の場合はメインエンジンとリンク(直結)して冷房を作動させる「直結式冷房」が採用されましたが、高速道路での過酷な運行で支障が生じたりしました(初期の直結式冷房では25馬力分、出力を差し引かれる)。この問題点を克服するために、東名系統の初期車ではサブエンジン式を採用し、サブエンジンで冷房を作動させることで走行性能の安定化を図りました。ただ、サブエンジン式だと直結式と比較して送風の立ち上がりが鈍く、整備コストがかさみますが・・・(このため、通常の路線バスでは始動性・整備性を考慮して直結式を標準採用している)。<br /><br /><br />  名神・東名両系統の初期車の共通項目があるとなれば、それは「温水式暖房装置が備わっていること」であり、「路線バスの暖房の先駆け」と言えるものがあります。</span>